我が家の次男ミッキーには、言葉の遅れがあり、自閉症スペクトラムと診断を受けています。こだわりはないんですが、感覚がとにかく過敏で、触覚、聴覚、味覚と、嫌な刺激が多すぎて、毎日四苦八苦しています。

そんなミッキーが幼稚園での聴力検査が受けられず(ヘッドホンが嫌・・・)、こども病院まで聴力検査に出かけていったことを以前の記事に書きましたが、今回は再度、精密検査ということで、脳波聴力検査を受けに行ったお話です。
(→「難聴かもしれない??言葉の遅れがある子供は、絶体に確認するべきこと」)

言葉の遅れがある子供は、必ず聴力を確認する必要があります。難聴と自閉症とでは、アプローチがまったく異なってくるからです。

以前受けた遊戯聴力検査(音が聴こえるとボタンを押す→正解すると電車が回ったり、サイレンが回ったりする)でも、聴力は左右とも正常で問題なしと言われたのですが、遊戯聴検の結果は他所に提出できないと言われたので、まあ一度はきちんと検査したほうがいいわなということで、脳波での聴力検査もすることになりました。

脳波聴力検査には、ABRASSRの二つの種類があります。

ABR(聴性脳幹反応聴力検査)と、ASSR(聴性定常反応聴力検査)は、どちらも音を聞かせて脳波を測り、どの音域のどのレベルの音まで聞こえているかを測定する検査です。

ABRは、聴こえているかどうかの脳の反応が検出しやすいことから、新生児から大人まで、幅広く使われている脳波聴力検査ですが、測定できる周波数が限られているため、実際の聴力の状態と結果がややずれてしまう欠点があります。

ASSRは、学校や健康診断の聴力検査でも使われる音の周波数について詳細な結果が得られる長所がありますが、設備&熟練した検査技師が整っている病院でないと受けられません。
どちらも、乳幼児は眠った状態で受ける必要があり(動いたらできない)、所要時間は一つの検査が30分~1時間です。

こども病院では、午後からの検査では1時間半枠でABRとASSRの二つの検査をやるが、午前中は45分枠でASSRのみの検査になると説明され(結果はASSRのほうが信用できるそうです)、午前中の検査を希望したため、ASSR単体の脳波聴力検査を受けることになりました。前日の夜は遅めに寝かせ、当日朝は早めに起こし、寝不足の状態で病院に連れてくるよう(絶対に行く途中の車で寝かせてはいけない・・・)、また寝ないことも多いので、お気に入りの枕や絵本、タオルなども持ってくるように言われ、2、3日前から厳重な睡眠スケジュールを組んでの検査当日です。

さて、検査の流れです。

10時15分~の検査のために、8時45分に来院( !?) 
途中の車で寝そうになっていたので、何度も大声で呼びながらの道中でした。着いたらすぐに体重&身長を計測し、9時15分~入眠剤を飲ませる予定でしたが、ここで難関・・・そう、ミッキーは味覚過敏で、薬大嫌いな人でした。トリクロリールシロップを処方されたのですが、オレンジ色で強烈なバニラ臭・・・見ただけで「うっ」と引いているミッキー。味は、甘いけど後味が苦いので、一気に飲んじゃったほうがいいと看護婦さんは言いますが・・・コップに半分ほどあるんですよ。これ一気は・・・大人でも無理じゃね (+o+)

img197

「飲めたら、終わってからアイスクリーム食べよう!」
「おもちゃも買ってあげるよ!」

なんとかなだめすかして口まで持っていき、一舐めしましたが、

「ギャー」(# ゚Д゚)


お気に召さなかったようで、その後はテコでも飲まない・・・
スポイトで入れようか・・・スプーンで流し入れようか・・・と私と看護婦さんで相談していると、パッとコップを払いのけ、床がシロップまみれ・・・抑えると大暴れ・・・何とか口に少し入れると、泣きながら朝ごはんまで全部吐いてしまい・・・大騒ぎでした・・・

隣のブースでは、赤ちゃんが泣きながらもスムーズに飲んであっという間に退場していきます・・・どうすんのよ・・・もう30分経っちゃったよ・・・薬が効き始めるまで30分かかるので、もうタイムリミットです・・・結局、エスクレ坐薬という薬を3人がかりで押さえつけてお尻から入れ、号泣しているミッキーを抱えて、慌てて検査室に上がります。

img198

検査室は寝やすいように照明も暗くしてあり、ベッドの周りはミッキーの大好きな動物柄。ようやく少し落ち着いて、持ってきたアンパンマン大図鑑を読み、子守歌を歌い、トントンし、(この時点で10時9分)
『やばい・・・寝ない・・・』
でもここで焦るとよけい寝ないので、
「あ~、ママも眠くなっちゃった」
と隣で寝たふり・・・10時13分・・・ようやく目をつむり・・・10時15分ジャスト、寝息を立て始めました。

ふ~、セーフ (*_*)

寝ないと(よくあるそうです)、後日再検査となり、また早朝からゲンキを早出しし、ユウキを預けて、幼稚園を休ませて来ないといけないので、何とか今日済ませてしまいたかった・・・ありがとう、ミッキー!!

img199

「寝ました」と連絡すると、検査技師さんが部屋にそうっとやってきて、仰向けに寝かせ直して頭に電極を貼り付ける間は「お母さんいてください」と言われましたが(ここで起きて泣く子が多いらしい)、検査が始まると部屋から追い出されました。30分程で無事に終わり、結果もやはり「問題なし」 (^▽^)/

左右とも、バランスよく聴こえているようです。よかったよかった。

検査結果を聞いている診察中も、爆睡で起きないミッキー。よっぽど暴れ疲れたのか、会計が終わってさあ帰ろうかと抱き直すまで、1時間半ほど寝ていました。入眠剤は、起きてからも足元がふらついたり、呼吸が浅くなったり、気持ち悪くなることがあるので、半日ほどはよく気をつけてみるようにと言われましたが、起きたら即走り回っている多動の人を前に、なすすべなし。まあ元気そうで、なによりです・・・

聴力検査は、やはり定期的に受けなければいけません。一度脳波をきちんととったら、あとは遊戯聴検でいいと言われたので、やれやれです。

すこし反省を・・・(+o+)

疲れ&精神的ストレスからか、その日の夜に喘息の発作が出てしまい、BUT、入眠剤騒動で薬は嫌々状態になってしまって、いつも飲めていた喘息の薬も全力拒否になってしまいました。味覚過敏でしんどそうとわかっていたのなら、さっさとシロップはあきらめて、座薬に切り替えてあげるべきだったと反省しています。そのほうが、泣く時間が短くて済んだ。一度嫌になると、上書きが大変な人なのに。

後日医大に勤めている友人に「3歳過ぎると、シロップでは寝ない。結局、座薬足すこともあるから。座薬のほうが寝るよ」と聞いたし。もしまた脳波の検査があったら、最初から座薬をお願いしようと思います。