発達障害おむつなし育児

発達障害の子供でも、おむつなし育児はできる?

発達障害のある子供の、赤ちゃんの時期の特徴として

自閉症スペクトラム ↓

①抱かれると嫌がる
②目が合わない
③不安定な姿勢を怖がる
④身体が固い(緊張して強ばっている)


ADHD ↓

①絶え間なく動いている
②指示されてもまったく聞かない
③高いところや危ないところを好む

などの症状が挙げられます。→(「赤ちゃんの頃の自閉症児の特徴とは?気になる子供の様子」)

おむつなし育児は、まだ赤ちゃんがおむつの中に排泄をする習慣が身についていない新生児期から始めるほうがおすすめですが(自我が出てくると抵抗します)、自閉症スペクトラムの特徴、①抱かれると嫌がる③不安定な姿勢を怖がるなどの症状のせいで、新生児期におむつなし育児をすることが難しい場合があります。

またADHDの特徴、①多動や②言うことを聞かない場合も、おしっこをする間じっとできなかったり、おまるを異常に嫌がったりと、難しい場合があります。これは歩き出してから、ですね。

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我が家の次男ミッキーも、3、4ヵ月の頃縦抱きにすると異常な嫌がり方をし、小児科で相談すると県下でも有数のこども病院にまで回されたことがあります。→(「ミッキー~4ヵ月 身ぶるい発作&反り返りで受診」)

首が座る前、生後2週間頃からおむつなし育児をやっていたのですが、首が座ったのに、なぜか3ヵ月頃におまるさせようとすると身体を強ばらせて泣き、それ以外のお風呂や授乳でも、縦抱きにするとよく強ばって泣いていました。身ぶるい発作と言うそうです。

泣き方がちょっと尋常でなかったので、できるだけ縦に抱かないように世話をし、その時期は一時おむつなし育児も中断していたのですが、よく飲みうんちも頻繁にする子だったので、おむつなし育児をできないとおむつかぶれをおこしてお尻が真っ赤になってしまいます。(おまるでうんちさせると、新生児でもうんち回数が一日に1、2回になります)うんちをしたらできるだけすぐに沐浴させていたのですが、沐浴中も縦抱きにすると発作で泣きます。どうしたらいいの~って感じでした。

こども病院の小児科の先生からは、嫌いな姿勢にも段々慣らしていくほうがいいと指導されたので、わらべうたを謡いながらひざの上であやしたり、好きな絵本をひざにのせて読んだり。どこまでが嫌でどこまではOKかを慎重に見極めて、嫌がる手前の状態で楽しめることをたくさんやってあげることで、6ヵ月頃には身ぶるい発作は起こさなくなりました。

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おむつなし育児も、不安定な姿勢にならないように、新生児にするように体と腕ですっぽりと支えるようにしました。おしっこは、おむつを外すだけで寝かせたままさせた(ピューピュー飛んでました・・・)時期もあります。

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より感覚過敏が強く、抱かれるだけで泣く赤ちゃんは、一人でおまるに座れるようになるまで、おむつなし育児は待ったほうがいいかもしれません。それまでは、寝かせたままさせてもいいですし。→(「おしりすっきり!暑い季節はおむつレスタイム」)

ミッキーはADHD傾向も強かったので、歩き出して多動が激しくなってきたら、家ではパンツも履かせず丸出し状態で放置→したくなったらここでしなよとおまるの場所を教えると、自分で勝手にしていました。

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無理やりさせられるのは全力で抵抗→自分で好きにできるなら嫌がらない感じでした。でもパンツを一枚でも履かせると、もらすんですよ。感覚が鈍くなるのか、パンツをいちいち脱ぐことに耐えられなかったのか、非常に難しい人でしたね。長男ゲンキは「はい、してちょうだい」と言うと、素直にしてくれていたので・・・

おむつなし育児がうまくいかない!ということは多いし、子供の成長に伴って嫌がる時期があったり、嫌がるやり方があったりもします。上手にできない=子供に発達障害があるとは限りませんが、何か母親が育てていて違和感を感じるというのが、発達障害児の特徴でもあります。ちょっと気になることがあったら、参考にしてみてくださいね。




でもめげずにおむつなし育児を続けることは、子供の成長にも親子の絆にも絶対にいいと、経験から断言します (^▽^)/
→(「発達障害の子供におむつなし育児は有効か」)

発達障害の子供におむつなし育児は有効か

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自閉症スペクトラムやADHDなど、発達障害のある子供に「おむつなし育児」は有効かどうか、を考えてみたいと思います。我が家には3人の男の子がいますが、長男と次男がグレーゾーン。次男のほうがより特性が強く、言葉の遅れだけでなく、多動や感覚過敏もあります。でも3人ともおむつなし育児で育てました。
→(「おむつなし育児ってなに?」)(「おむつなし育児のやり方」)

3人のおむつが取れた時期は、長男ゲンキ→2歳過ぎ。次男ミッキー→3歳過ぎ。三男ユウキ→2歳0ヵ月現在日中はトレパン状態。この夏には取ろうと思っています。

ゲンキは1歳半からパンツ、ミッキーも2歳半からパンツで時間排泄でした。おむつが取れたというのは、自分で「おしっこ」を教えてくれるようになった時期のことです。ユウキも、「うんち」は1歳8ヵ月頃から教えてくれます。

ゲンキユウキは、おむつなし育児の成果か、明らかに周囲よりも排泄自立が早いです。
ミッキーは他の子供のおむつ外し時期と同じかやや早いくらいでしたが、1年以上言葉の遅れがある自閉っ子にしたら、ものすごくスムーズに取れたほうだと思います。もし紙おむつで育てていたら、おそらく今も取れていないでしょう。

発達障害の子供にも、おむつなし育児は有効だと私は思います。
といっても障害が重い子供は、もしかしたらそれどころではない、もっと生活の基本的なことをするだけで精一杯で、布おむつやおむつなし育児なんてやる余裕が、親にないかもしれませんが。それでも療育手帳を取得し、おそらく小学校も普通級は難しいであろう次男ミッキー(手帳の等級は軽度です)でも、おむつなし育児はできました。→(「療育手帳の取得に向けて」)

発達障害の子供に共通する特徴に、一度身についた習慣を変えることが難しいということがあります。一度紙おむつの中に排泄する習慣を身につけてしまうと、なかなか変えられないのは健常児でも同じですが、発達障害を持つ子供は、よりそれが強く出てしまいます。

さらに、自閉症スペクトラムの人は身体の感覚が人とは違うことが多く、排泄感覚がわかりにくかったり、下半身の感覚が鈍く上手に排泄できなかったり、「おしっこがしたい」と感じてもそれを言葉にすることが難しかったり、狭くて暗いトイレを異常に怖がったり、失敗して叱られた記憶が消えずにフラッシュバックを起こしてしまったり、トイレトレーニングがうまく進まないことが非常に多いです。

「赤ちゃんにおむつはいらない」三砂ちづる著)によると、赤ちゃんはもともと本能的に、排泄物をおむつの外にしたいという欲求があるそうで、その本能を大切にしながら育てることが「おむつなし育児」の本質です。発達障害があっても、食欲や睡眠欲と同じように、排泄をするという本能は、誰でも持っているはずです。持って生まれたその本能を、薄れさせずに育てることで、トイレトレーニングがしにくい発達障害の子供もスムーズにおむつが取れるのではないかと思います。

赤ちゃんにおむつはいらない
三砂 ちづる
勁草書房
2009-08-29


おむつの外にすることが気持ちいい、おまるやトイレにすることが当たり前、という感覚で赤ちゃんの頃から育てていれば、年頃になったからといきなり「今日からトイレでするように」と言われても、戸惑わずにいられます。

発達障害があるかどうか、はっきりしてくるのは2歳とか3歳、もっと大きくなるまでわからなかったというケースも多いので、この子は障害があるからおむつなし育児で育てようと、初めから考えている親は少ないとは思いますが、すべての子供に優しい子育て法として、ぜひ「おむつなし育児」を知ってほしいなと思います。

ただ、発達障害があると赤ちゃんの頃から特徴的な育てにくさとして、「抱かれると嫌がる」「不安定な姿勢を嫌がる」などの症状がある場合があり、次男ミッキーも縦抱きが嫌いだったのですが、身体を支えておまるにおしっこをさせるのが難しい時期がありました。→(「ミッキー~4か月 身ぶるい発作&反り返りで受診」)

指示が理解できにくかったり、トイレなど場の認識がつきにくかったり、発達障害が原因の「おむつなし育児」のやりにくさも出てきます。次回以降、そういった問題点を考えていきたいと思います。
→(「発達障害の子供でも、おむつなし育児はできる?」)

profile

筆者:nontan
男の子3人を育てています。
長男ゲンキ(2009年生)
こだわりの強いグレーゾーンBOY
+アトピー&卵アレルギー

次男ミッキー(2012年生)
ASD+ADHDのハイブリッドBOY
+ぜんそく&卵エビカニアレルギー

三男ユウキ(2015年生)
今のところ普通に見えるけれど…アレルギーなし

出産前は書店勤務&JPIC読書アドバイザーとして活動していました。子育てが一段落したら、読み聞かせ活動を再開したいです!
はじめての方は、こちらの記事をまずお読みください。

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