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そんなゲンキも4歳になり、幼稚園に入園することに。ゲンキは近所の公立幼稚園(2年保育)に、年少と年長(年中区分なし)の2年間、お世話になりました。

入園式も無事にすみ、楽しそうに通っている姿を見て安心していたのですが、一学期の懇談会で担任の先生からは「身の回りのことができなさすぎる。いつも一人で遊んでいる」とのショックなお話。マイペースなことは知っていたのですが、まあこんなもんだろうと思っていた私は、けっこう落ち込みました。

今思うとね、先生の言い方もどうかと思うんですよ。でも、なんせ初めてだったもので。

さっそく次の朝、送っていった後にこっそり様子を眺めていると、ゲンキは朝一番に登園しても、後から次々と来てはさっさと朝の支度を済ませるお友達を「ほえ~」と眺めながら、自分はまったく動かず、気が付くと最後の人になっています。まあ、確かに。やばいよな、あれは。

それから2、3日、教室の前まで一緒に行って、朝の支度が終わるまで声をかけたりしましたが、言われては慌ててリュックを開けても、またすぐに手が止まってしまうのくり返しで、あまり状況は変わりませんでした。
お迎えの時も、ゲンキはいつも最後か最後から二番目に教室から出てきます。他のお友達は、「やった、俺一番!」なんて競争して楽しんでいるのに、まったく急ぐそぶりは見られません。

初めての子で、これまでは他の子供と比べて見ることがなかったのですが、他の子があんなにも機敏に動くのだと知ってしまうと、ゲンキのスローペースが気になります。いつもブロックか工作をして、他のお友達と遊べていないのも気になりました。まだ人よりも、物への関心が高い様子。

そこで、夏休みに私が動きました。
他にも一人で遊んでいる何人かの子を探し、お母さんに声をかけ、夏休みに集中的に家を行き来して、子供同士を慣れさせることで、夏休み明けからボチボチと遊べるようになってきました。どの子と遊べばいいのかわからない・・・という不安が消えたのがよかったのかな。

幼稚園に入る直前、ゲンキが3歳9か月の時に次男ミッキーが生まれました。それまで私べったりだったゲンキは、すっと離れて旦那さんべったりになり、赤ちゃん返りなどはほとんど見られなかったのですが、それまでは見られなかった謎の行動が始まります。

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ピョンピョン飛びながら、ぶつぶつと何かをつぶやく。

これ、実は今もやっています。どれだけ注意しても、直りません。たぶん、自閉症児にありがちな常同行動と呼ばれるものです。調べると、刺激が足りない時に、自分自身で刺激を与えるためにやっているとのこと。ミッキーが生まれて、私にかまってもらえなくなった部分を、自分で埋め合わせていたのかもしれません。

けっこう心配して、スクールカウンセラーの先生や心理の先生に相談したこともあったのですが、「ぶつぶつ言っている内容が、ごっこ遊びならそこまで心配いらない」と言われました。まだ空想と現実が入り混じる時期で、一人遊びの一環ではないかとのお話。う~ん、まあそうかもしれないけど、グレーゾーンだよなぁと日々感じている私からは、やっぱり自閉的傾向が原因だと感じます。

でも今は、無理にやめさせなくてもいいやと思えるようになりました。叱ってもやめられないし、無理にやめると他の部分がゆがむのだろうと、ようやくわかったからです。一時期は口うるさく言ったし、あんな異常な行動を友達に見られたらいじめられるんじゃないかとか、どう見ても変だからやめてほしいとか、ピョンピョン飛ぶことでより一人の世界にこもってしまっているんじゃないかとか、心配もしたけれど(今も完全にその思いは消えていないけど)、ゲンキゲンキらしくいるために必要なら、しかたない。そっと見守ろうと思います。