先日、発達障害のある次男ミッキーと、特別支援学校の夏期集中講座へ参加してきたのですが、
→(「夏期集中講座への参加」)
その中で保護者向けの研修もあり、作業療法士や言語聴覚士の先生のためになるお話をたくさん聞け、とても参考になりました。具体的な接し方や参考文献も紹介していただけたので、家庭での生活に取り入れたいと思います。ですが、一番心に刺さったのが、スクールカウンセラーの先生のお話でした。
特別支援学校を巡回しているベテランのスクールカウンセラーの先生が1時間講習をされ、ご自身の経歴やこれまで印象に残っている相談などを紹介してくれました。保護者の相談はもちろんですが、中学部や高等部になると生徒自身が相談に来ることも多いらしく、「お母さんや周りのみんなに迷惑をかけて」と30分号泣して帰っていった子の話を聞くと、会場みんな涙ぐんでしまいます。
先生は仰ってくださいました。
「障害のある子を育てるということは、一緒に生きるということは、生半可なことではありません。みなさんがどれだけの苦悩と苦労をかかえていらっしゃるか、他の人間にはわかりえません。同じ障害児の親としても、同じ思いを抱えているとは限りません。一度は障害を受け入れて前向きになったとしても、寄せては返す波のように、何度も何度も苦悩がやってくるものです。辛くて当たり前、本当にみなさん、よくやってらっしゃる」
「私も若い頃は、もっとがんばりなさいよなんて、心の中では思っていましたが、今はとてもそんなことは言えません。よくやってらっしゃる。子供が嫌になる瞬間だって、あって当たり前だし、どうにかならないのかと泣くことも、当然です。パチンコに行って、憂さ晴らしなさったっていいんです。好きなものを食べるとか、好きなものを買うとか、ストレス解消の手段があるといいですね。そうでもしないと、お母さんが倒れてしまいます」
「どんな相談でもいいんです。好きな芸能人の話を1時間して帰る方もいらっしゃいます。それで、いいんです。そうやって、関係のない話をすることで気分転換ができ、また2週間耐えしのぶことができるとおっしゃるお母さんもいるのです。つらい時は、どうぞカウンセラーのところへ来てください」
この先生になら、いろいろと話してみたいと、思いました。
スクールカウンセラーって、何のためにいるのかと今まで思っていましたが、必要なのですね。最後の防波堤というか、あの先生になら胸の内を話せるというのは、話すことで救われるというのは、子育て中の親子にとって必要な存在だと感じました。
でもそれも、この人にならと思える先生でないといけません。
その先生は希望して、特別支援学校や盲学校など、配慮の必要な子供が通う学校を巡回しているそうです。なかなか、できないことだと思います。私も、長男ゲンキが2年生の時に、担任の先生と合わなくてしんどい時期があり、小学校のスクールカウンセラーに時々相談したりしていましたが、けっこう若い先生で軽い印象があり、通り一遍の相談ごとしかしませんでした。ミッキーの悩みをあの人に話したいかというと、言わないだろうなと思います。
言ってもしゃあないというか、そもそも何をどれだけわかってもらえるだろうと疑心がある、かな。
講演をされていた先生は超のつくベテランで、ご自身の子育てを振り返って「育児中が一番しんどかった。まだ仕事しているほうが楽だった。専業主婦なんて、どれだけしんどいかと思う」とポロっと仰っており、そう、そうなんだよ・・・と共感しまくりでした。この先生に巡回に来てほしい!と心から思いますが、まあみなさんそうなんだろうから、それだけの人材にはなかなか出会えないのが現実。
本当にしんどい時、誰かに話すことで楽になるのかもしれません。
スクールカウンセラーは、子育ての悩みを一緒に考えてくれる、寄り添ってくれるための存在なのですね。いい人に巡り合えたら、いつか本当にしんどい時、相談してみたいです。
そう、親が元気でないと、子供も健全に育たない。夏休み、ずっと一緒にいると、やっぱりイライラするし、しんどいから。何か発散方法を見つけて、自分のケアも考えていないといけませんね。