ADHD

不注意障害?ADD(注意欠陥障害)って?


我が家の長男ゲンキは、とにかくいつもボーとしています。何かを考えていることもあれば、何も考えていないこともあり、一つ一つの動作の合間にそれが挟まるので、何をするにも時間がかかります。

これってADHDの不注意タイプ、もしくはADD(注意欠陥障害)と呼ばれるものではないか、と気が付いたのが最近です。ADHDは落ち着きなく走り回っている子というイメージが強いですが、けっこう多いこの不注意タイプの子は一見障害が目立たないので、本人も周りもなぜできないのかがわからず、怠けている、やる気がないとみられがちです。

ADHD(注意欠如・多動症)とは、年齢や発達に不釣り合いな不注意さや衝動性、多動性を特徴とする発達障害で、日常生活や学習に支障をきたす状態をいいます
(日本イーライリリー株式会社リーフレットより)

おもな症状に

不注意→集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい。

多動性→じっとしていることが苦手で、落ち着きがない。

衝動性→思いついた行動について、行ってもよいか考える前に実行してしまう

症状の現れ方は人それぞれですが、「不注意が目立つタイプ」「多動・衝動性が目立つタイプ」「混合タイプ」の3つに分けられます。我が家の場合、長男ゲンキは「不注意タイプ」。次男ミッキーは「多動・衝動性タイプ」です。多動性がほとんど見られない場合、ADD(注意欠陥障害)と呼ばれることもあります。

不注意が目立つ子の特徴としては

忘れ物、失くし物が多い
気が散りやすく、集中力が続かない
興味があるものには集中しすぎてしまい、切り替えが難しい
ボーとしていて、話を聞いてないように見える
行動が他の子よりワンテンポ遅れる
字が汚い
不器用(とくに運動系が苦手)
片づけられない

などが挙げられます。まさに、ゲンキそのものですね。これを読んだときに、私は長い間の疑問がすぅっと溶けていくのを感じました。そうだったのか、と。

img059img060

とにかく、ゲンキは物をすぐに 失くします。学校や公園から、何も失くさずに帰ってくるほうが珍しい。文房具に教科書類にプリント類に水筒に、帽子や手袋、マスクはもちろん、ひどい時は洋服や上着も失くします。

そして考え事をしている時は、話しかけられても耳に入りません。返事をしないのも発達障害の特徴と読んでから腹は立たなくなりましたが、それまでは「返事くらいしなさい!」とよく叱っていました。聞いていないので、指示されてもできません。ワンテンポどころか、「ごはんだよ~」と呼ばれて、ミッキーが食べ終わる頃にようやくゲンキは席に着く・・・という感じです。

知的に高いので(記憶力が異常にいい)、普通級に在籍しており学習には問題なくついていっていますが、テストはいつも95点とか「おしい!」で返ってきます。ケアレスミスがほとんどです。ひっ算の問題で、1の位でたし算をしているのに10の位ではひき算をしていたりします。1と10の間に、何があったんだよ・・・と脱力してしまいます。

まだ問題は表面化しておらず、低学年の男の子はこんなもんだよという笑い話ですんでいますが、今後学年が上がるにつれて自分の特性との付き合い方を学べなければ、学習的にも友人関係的にも、支障が出てくるのではないかと心配しています。
最後に必ずチェックするとか、自分は忘れっぽいんだと自覚するだけでも、ずいぶん違ってくると思うのですが。

普通の元気な子と、多動っ子のちがいは?


小さな男の子はみんな、落ち着きがなくいつも動き回っているものです。とくに3歳くらいまでは、それが普通ではないでしょうか?気になるものがあると突進していき、ダメと言われてもなかなか聞けない。みんなと一緒に行動できない、お遊戯に入れない、じっと座って待てない、などなど、小さい子供を持つ親なら誰でも一度は困った経験があるのではないでしょうか?それ=多動とは言えないし、幼いころに多動が目立っても、大きくなるにつれてだんだん治まっていくものです。

ミッキーも赤ちゃんの頃から多動が激しく、とにかく5分とじっとしていられない人でした。買い物に行くと手当たり次第に棚の物を投げるので、ベビーカーかカートにしばりつけていないと何もできません。ユウキが新生児の頃は、ゲンキユウキのベビーカーを預けて、私がミッキーをカートに乗せて短時間でいるものだけかっさらってくるという買い物方法で何とかしていましたが、ゲンキもあまり頼りにならない・・・(お菓子を選び出すと夢中になってユウキ置き去りとか)ので、本当に大変でした。

img009

そんなミッキーも療育に行き始めると目に見えて落ち着きが出てきて、3歳半頃には買い物に連れて行っても手をつないで一緒に回れるようになりました。感動です( ;∀;) それでもまだ日によっては、(疲れている日や喘息が出ている日)癇癪を起して大泣きすることもよくあります。

ユウキも1歳半頃から動きが激しくなってきて、ミッキーを見て育っているのだから、もちろん大人しく聞き分けのいい子になるはずもなく、たいがいの腕白小僧なわけです。今はミッキーよりもユウキのほうが手がかかる場面も多いのですが、それでもやっぱりミッキーの時よりもずいぶんと楽に感じます。そこで、

普通の元気な子と、多動と言われる子のちがいをまとめてみたいと思います。

①止まれるかどうか
お皿を投げようとしていても「ダメ」と大きな声で制止されると、いちおう止まる→躊躇がある。周りの反応をうかがう。(普通っ子)
「ダメ」と叫ばれようが止まらない。目にもとまらぬ速さで物を壊す→躊躇はまったくない。(多動っ子)

②やめられるかどうか

何度か叱られる、ダメだと言い聞かせると、問題行動が治まっていく。(普通っ子)
何度叱られても、自分では自制することができない。(多動っ子)

③大人の想像力をこえる

子供のやりそうな悪いことの範囲内でなんとかなる。(普通っ子)
まったく想像のつかない恐ろしいことを、次から次へとやり続ける。(多動っ子)

④本能的なストップ

めちゃくちゃなようでも、本能的にストップがかかる。(普通っ子)
本能的なストップがかからないので、大事になる。(多動っ子)

img011
img010

なんとなく、伝わったでしょうか。③は、親のスキルの問題もあるかな~(我が家もミッキー対策でガチガチに安全管理が行われていたので、ユウキの時に楽だった感はあります)
④は、例えばミッキーは3歳くらいまで食欲のコントロールができず、好きなものは吐くまで食べてしまうことがよくありました。普通は、いくら好きでもお腹いっぱいになったらやめますね。自閉症やADHDは、脳の機能がうまく働かないことで起こる障害なので、本能的なストップがききません。食べ過ぎくらいならいいですが、道路への飛び出しなどは命に関わるので、周囲がしっかりと気を付ける必要があります。

ミッキーを見ていると、遊びの天才というか悪さの天才というか、とにかくおもちゃでも何でも意図されている使い方はしません。あえてちがう使い方、ちがう遊び方に無理やり持っていく感じがあります。そしてその、当たり前じゃない感がものすごく楽しいらしいのです。
それは彼のすばらしい個性だし、ゆたかな創造性なのだと思います。悪さ以外の方向へ持って行ければ、才能爆発するんじゃないかと期待しますが、今のところは人を困らせる以上の楽しみがないようで困っています。

ADHDの多動も思春期頃には治まっていくようです。小さな子供の多動で困り果てている方もあと少しの辛抱です!(私も!)いつか落ち着いて過ごせるように、きっとなります!その日と子供の可能性を信じて、とにかく怪我だけないように環境を整えてあげてくださいね。

profile

筆者:nontan
男の子3人を育てています。
長男ゲンキ(2009年生)
こだわりの強いグレーゾーンBOY
+アトピー&卵アレルギー

次男ミッキー(2012年生)
ASD+ADHDのハイブリッドBOY
+ぜんそく&卵エビカニアレルギー

三男ユウキ(2015年生)
今のところ普通に見えるけれど…アレルギーなし

出産前は書店勤務&JPIC読書アドバイザーとして活動していました。子育てが一段落したら、読み聞かせ活動を再開したいです!
はじめての方は、こちらの記事をまずお読みください。

にほんブログ村 子育てブログ 発達障がい児育児へ
にほんブログ村
↑参加しています。よければ応援お願いします。