我が家は夜寝る前に、おはなしタイムがあります。
半年ほど前から、続けています。
きっかけは、「これも読んで」「もっと読んで」と延々と続く絵本攻撃にほとほと疲れ果て(一人2冊と決めているはずが・・・守られたことない・・・)、「おはなししてあげるから、電気消そか」と言ってみると、次男ミッキーも三男ユウキも目がキラーン。
「はーい」といそいそと寝る支度をしてくれたことから始まります。
「三匹のこぶた」「オオカミと7匹のこやぎ」「ももたろう」などのわかりやすいお話から始め、2人ともうれしそうに聞いてくれる&すぐに寝てくれるので、「こりゃエエわ~」と思っていたのですが、3ヶ月も過ぎると私のおはなしストックが尽きてきて・・・
こういうのに助けてもらっています。ただわかりやすく話さないと通じない事が多いので、言葉を足したり、省略したり、気持ちや状況を適度に補いつつ読んでいます。
あと困るのは、寝かしつけ効果はすごいんですが(ユウキは速攻です)、自分にも効きすぎて・・・よくおはなししながら、意識が飛びます。
私の意識が飛ぶたびに、ミッキーが
「もう終わり?もう終わり?」
とあわてて聞いてきます。「おしまい」と言ってあげないと、終わりがわからないんですね。最近の就寝儀式は、絵本を読む→トイレ→電気を消しておはなし→手をつなぐという流れなので、おはなしが終わらないと眠れないようです。
前は電気を消すだけでバタンキューだったのに、最近順番にうるさい&パパじゃだめママじゃなきゃとこだわられるので、ちょっとめんどくさいです。
BUT、おはなし効果はすごくて、自閉症スペクトラムな次男ミッキーに、急にイメージ力や理解力がついてきました。
半年前は「犬と肉」(肉をくわえた犬が川に映った自分を別の犬だと思い、肉をよこどりしようと吠えたら自分の肉が落ちてしまい川に流されて失くしてしまうお話)を話しても、
「なんで川に吠えるの?」
「なんで吠えたら、肉が落ちるの?」
と意味がわからなかったようなのですが、この間久しぶりに同じ話をしてみたら
「よくばったから、おちちゃったのよ~」
とニヤニヤしながら、犬批判。
ちょっと、びっくりしました。
最近、指示が通りやすくなったのも、言われたことをイメージできるようになったからかもしれない!と、おはなし効果に驚いています。聞く力が伸びてきて、少しづつですが、集団に適応できるようになってきました。
絵本ももちろん言葉を伸ばす効果は高いんですが、絵を見せずに口話のみっていうのも、いいみたいです。
今ちょっと話題になっているこちらの本にも、ラジオを聞くことで脳を活性化できると紹介されています。スマホやテレビなどで、現代は視覚優勢になりがちな生活環境が揃っています。ですがそのせいで、聞く力が落ち、人間の社会性が衰えてきていると著者は指摘します。耳に痛いですね。
耳からの情報だけで、いろいろなことを理解し、イメージする力を、現代の子どもたちには意識的に育てていく必要があるのかもしれません。我が家は長男ゲンキも、次男ミッキーも、視覚優位タイプ。それはもう特性なので生涯変わらないとは思いますが、耳で聞く習慣を取り入れることで、凸凹を均すことができるのかもしれません。
それに毎晩話していると、子どもの今のイメージ力が体感としてわかってきます。
ミッキーも自閉の特性からか、見えないことをイメージするのが苦手です。「うらしまたろう」でも、ラストに玉手箱の煙をあびるとおじいさんになってしまう部分がわからず、キョトンとしていましたし、「マッチ売りの少女」では、マッチをすると食べ物やストーブが出てくるのが納得できず「なんで?」としつこく聞かれました。魔法的なおはなしは、避けるようにしています。
「ねずみのすもう」みたいな実直なおはなしが好きで、おもちを食べるとすもうが強くなるって展開は、非常にわかりやすかったようです。一番好きなのは「北風と太陽」。旅人のマントを吹き飛ばそうと北風がビュービュー吹くところが大好きで、何度もアンコールされました。
こんな風に、我が子の得意不得意もわかってくるので、それを普段の接し方にも応用することが出来ます。「あ、この言い方はわかりにくいな」とか、「こういう展開にしたら、参加できそう」とわかるだけでも、やる価値はありますよ。ぜひ、ご興味ある方はお試しくださいね \(^o^)/