子供を育ててていて、やっぱり気になる「言葉の遅れ」。

目安としては、1歳半でいくつかの単語が言えていればOK。2歳で2語文、3歳で3語文がボーダーラインとされています。そこから遅れている子供は、やはり自閉症などの発達障害を疑われますが、言葉は本当に個人差が大きく、それまでまったく話さなかった子がある日べらべらしゃべり始めるということも多く、専門家に相談しても「様子を見ましょう」と言われることも往々にしてあります。

それでも、2歳~2歳半で単語が1つも出なければ、相談に行くことを考えていいと思います。単語はいくつか言えるけれど、3歳を過ぎても2語文(「ぶーぶーあった」など2つの言葉をつなげて話すこと)が出なければ、3歳児健診でおそらく引っかかると思います。

また難聴や口周りの疾患が原因で、言葉が遅れている可能性もあります。
(「子供の言葉が遅れる5つの原因」)

言葉の遅れに関しては①親が気付く ②保育園や幼稚園から指摘される ③健診でひっかかる ことから専門機関へ相談へ行くことになります。定期健診は、早期に発達障害や難聴、弱視などの障害を発見することを目的としていますので、やはり言葉の遅れはチェックされます。他にも指差しや目が合うかなど、自閉症の症状がないか見られます。

我が家は①パターン。次男ミッキーは言葉の遅れがあり、3歳までほとんどの表現が「んっ」でした。ぽつぽつと単語が増え始め、3歳半頃にようやく2語文が出たと思ったら、一夏であっという間に4語5語をつなげて話せるようになりました。

1歳半検診では「アーマ」(トーマス)、「まんま」(ごはん)、「たいたい」(痛い)、「あっら~」(私の口癖)など、4つ5つ単語が出ていたので特に引っかからなかったのですが、もともと言葉が定着しにくく、新しい単語を覚えると古い単語が消えていく状態が続き、「アーマ」(トーマス)と言い始めると、似た音の「ママ」を言わなくなったり(トーマスに負けるってどうよ)、おかしいなとは思っていました。

ミッキーが2歳4ヶ月の時に三男ユウキが生まれたのですが、ミッキーの拒否反応はすさまじく、赤ちゃん返りなんてもんじゃないよっていう荒れ方で、それまで20~30単語くらいまで増えていた言葉も、私が退院して帰ってくると「ママ」しか言わなくなっていて、その状態が半年以上続きました。
→(「ミッキー2歳4ヵ月 下が生まれて喋らなくなる」)

だから、赤ちゃん返りの一環かな~と始めは思っていたんですね。そのうち、ユウキのいる生活に慣れたら言葉も戻るだろうと思って見守っていたのですが、なかなか戻らない。そしてやっぱり、気になる多動。ユウキの4カ月健診で「実はお兄ちゃんが喋らなくて・・・」と相談し、市の家庭センターの発達相談を受けることになりました。
→(「ミッキー3歳 家で育てるのはもう限界!市の発達相談へ」)

後日、ことばの教室で
「自閉の子は、一度言葉が出るがパタッと止まる時期がある。半分以上の子が、その過程を通る。止まっていた時期が半年~1年程度なら、まだ早いほう。下の子が生まれたのはきっかけにすぎず、おそらく必要な発達経路だったのでしょう」
と言われました。始めに出る言葉はまだオウム返しや真似にすぎず、言語として使っているわけではないそうです。その後コミュニケーションとしての言葉が出るまで、長い人では10年かかることもあるそうです。

発達相談を受けたのは、ミッキーが2歳11ヵ月の時。どうせ3歳健診でひっかかるからと、早めに相談に行ったのは丸でした。検査の予約は3ヶ月~半年待ち。3歳健診では、自分の名前が言えるかどうか、何で来たか(車か徒歩かなど)など、簡単なやりとりができるかどうかを見られます。ミッキーはどれも答えられず「すでに検査を受けているので」で済みましたが、でなければどれだけあれこれ言われたかと思います。

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その頃のミッキーは、ようやく話すことへの拒否感が取れてきてはいましたが、全部が「んっ」。知っているもの、言えるものも「んっ」。

「これなあに?」としつこく聞いたり、「ニャーだね」と言ってあげると、しぶしぶ「ニャー」と言う程度でした。それも、私以外の人には絶対に言わない。頑なに話すことを拒否。心理的な問題も大きいように感じました。発達検査の結果は「1年ほど全体に遅れている」で、療育に通うことをすすめられました。

その後も何度か発達検査を受けていますが、認知面や社会性は伸びてきてはいるものの(ほぼ境界域まで追いつきました)、言葉の遅れは以前として1年以上空いています。3歳半からぐんと伸びはしましたが、同じ年の子供に比べるとやっぱり遅れが目立ちます。(「言葉の遅れ~言われたことを理解できているかどうか」)

言葉の遅れについては、専門家でも判断が難しいようです。
本当に個人差が大きい。ミッキーも半年前に比べると、別人のようにお喋りになりました。でもその発達のスピードがずっと続くかというと、そうでもない。停滞期と発達期があるようで、夏にぐんと伸びましたが秋に調子を崩し、山と谷をジェットコースターで行き来しているかのようです。

また家庭センターなどに相談に行っても、医師でないと診断できないことから、(これはたぶん・・・)と思ってはいてもはっきりと言ってはもらえません。親としては、なぜ話せないのか、どうすれば話せるようになるのかを一番聞きたいわけですが、それは医師にもわかりません。感覚統合などの療育を行っても、すぐに大きな変化が出るわけでもありません。これはもう、子供の可能性に賭けるしかありません。
また児童精神科などの専門機関でも、特徴がはっきりしていなければ、すぐに診断がつかないこともよくあります。2年かかってようやく診断が出たという話もざらです。

言葉の遅れを不安に思っていても、どうすればいいのかわからないという親御さんも多いでしょうし、障害があるかもしれないと認めたくない気持ちも、とてもわかります。でも放っておくより、早期に療育を受けることで、問題行動が減り、できることが増え、親子ともに笑顔で暮らせるようになります。
ぜひ一歩進めてあげて欲しいと思います。




わかりやすく、統括的に子どもの言葉の発達や、言葉の遅れとされるのはどこからなのかを、書いてあります。不安な方の、少しでも参考になれば。