我が家の長男ゲンキは、とにかくいつもボーとしています。何かを考えていることもあれば、何も考えていないこともあり、一つ一つの動作の合間にそれが挟まるので、何をするにも時間がかかります。

これってADHDの不注意タイプ、もしくはADD(注意欠陥障害)と呼ばれるものではないか、と気が付いたのが最近です。ADHDは落ち着きなく走り回っている子というイメージが強いですが、けっこう多いこの不注意タイプの子は一見障害が目立たないので、本人も周りもなぜできないのかがわからず、怠けている、やる気がないとみられがちです。

ADHD(注意欠如・多動症)とは、年齢や発達に不釣り合いな不注意さや衝動性、多動性を特徴とする発達障害で、日常生活や学習に支障をきたす状態をいいます
(日本イーライリリー株式会社リーフレットより)

おもな症状に

不注意→集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい。

多動性→じっとしていることが苦手で、落ち着きがない。

衝動性→思いついた行動について、行ってもよいか考える前に実行してしまう

症状の現れ方は人それぞれですが、「不注意が目立つタイプ」「多動・衝動性が目立つタイプ」「混合タイプ」の3つに分けられます。我が家の場合、長男ゲンキは「不注意タイプ」。次男ミッキーは「多動・衝動性タイプ」です。多動性がほとんど見られない場合、ADD(注意欠陥障害)と呼ばれることもあります。

不注意が目立つ子の特徴としては

忘れ物、失くし物が多い
気が散りやすく、集中力が続かない
興味があるものには集中しすぎてしまい、切り替えが難しい
ボーとしていて、話を聞いてないように見える
行動が他の子よりワンテンポ遅れる
字が汚い
不器用(とくに運動系が苦手)
片づけられない

などが挙げられます。まさに、ゲンキそのものですね。これを読んだときに、私は長い間の疑問がすぅっと溶けていくのを感じました。そうだったのか、と。

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とにかく、ゲンキは物をすぐに 失くします。学校や公園から、何も失くさずに帰ってくるほうが珍しい。文房具に教科書類にプリント類に水筒に、帽子や手袋、マスクはもちろん、ひどい時は洋服や上着も失くします。

そして考え事をしている時は、話しかけられても耳に入りません。返事をしないのも発達障害の特徴と読んでから腹は立たなくなりましたが、それまでは「返事くらいしなさい!」とよく叱っていました。聞いていないので、指示されてもできません。ワンテンポどころか、「ごはんだよ~」と呼ばれて、ミッキーが食べ終わる頃にようやくゲンキは席に着く・・・という感じです。

知的に高いので(記憶力が異常にいい)、普通級に在籍しており学習には問題なくついていっていますが、テストはいつも95点とか「おしい!」で返ってきます。ケアレスミスがほとんどです。ひっ算の問題で、1の位でたし算をしているのに10の位ではひき算をしていたりします。1と10の間に、何があったんだよ・・・と脱力してしまいます。

まだ問題は表面化しておらず、低学年の男の子はこんなもんだよという笑い話ですんでいますが、今後学年が上がるにつれて自分の特性との付き合い方を学べなければ、学習的にも友人関係的にも、支障が出てくるのではないかと心配しています。
最後に必ずチェックするとか、自分は忘れっぽいんだと自覚するだけでも、ずいぶん違ってくると思うのですが。