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発達障害の子供に読み聞かせるには、実力が試されます。
下手な読み手だと、あっという間に逃げていきます。図書館でのお話会に連れて行くと、人が変わったとたん、子供がその場からいなくなる・・・てことありませんか?

私が読むとじっと聞いていられるのに、旦那さんが読むとすぐに別のことを始める・・・その理由をさぐるうちに、いくつか読み聞かせのポイントを発見したのでご紹介します。

わかりやすくはっきりとした声で読む
これは、発達障害関係なく子供に絵本を読み聞かせる時の基本です。が、とくに発達障害のある子どもは、聞こえ方が普通とは違うこともあるので、ゆっくりと抑揚をつけたはっきりとした読み方がわかりやすいようです。

短いフレーズに言いかえる
長い文章は、聞いていられない&覚えていられない。発達障害の子供への指示は、「短く一つだけ」が基本ですが(あれもこれも言うと逆にできなくなる)、読み聞かせも同じだな~と感じます。私はお話を読みながら、勝手にどんどん省略&抜粋&作り変えて、子供にわかりやすいように読んでいます。旦那さんは、これができないんだな~

子供が知っている言葉に言いかえる
例えば「いぬ」をまだ「ワンワン」と言っているなら、「ワンワンがいました」と読んであげてOKだと思います。とくにまだ「いぬ」=「ワンワン」と認識できておらず、「いぬがいました」と読まれてもポカンとしてしまうようなら、言いかえてあげることで、お話の世界に入っていけます。幼児語を直さなくっちゃ!と、無理やり言い換えさせるようなことは、しないほうがいいと療育で教わりました。本人の中で「いぬ」と「ワンワン」がつながって、口で言えるようになれば自然と幼児語は直るそうです。無理に直すと、話すこと自体に拒否感を持ってしまいます。子供の様子を見ながら、お、そろそろ「いぬ」でもいいんじゃない?とお母さんが思えば、少しずつ「いぬ、ワンワンだねぇ」と話しかけてあげればいいと思います。

子供が興味を持てるように工夫する
これは、例えば主人公の名前を子供の名前で読んであげるとか、あと大好きな絵本の読み方をいつもと変えてみるとか、少しの工夫で何倍も楽しむことができます。



我が家の定番「のせてのせて」も何回読んだかわかりませんが、「まこちゃん」をゲンキミッキーに変えて読んだり、今度は反対から読んで動物たちが車からどんどん降りていき、最後に「ばいば~い」という展開にしてあげると、ひっくり返って笑って喜んでいました。

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言葉の遅れがある子供に、とにかく絵本がいいんだから!と嫌がるのを無理やり座らせて読むことは、逆効果です。話せるようにと「あいうえお」を練習させるのも、逆効果です。

楽しかったら、それでいいんです。楽しい、気持ちいい、うれしい、そんな思いをたくさんため込んで、ぽろっと出てくるのが言葉なんだそうです。大好きなお母さんのおひざで、楽しい本を楽しく読んでもらって、それで子供が満たされることが一番です。
→(「発達障害の子供におすすめ!絵本の選び方①」)